最近、企業の経営者のみなさまむけに人事アドバイザーを始めています。(サイバーエージェントの人事は変わらずやっています。人事アドバイザーを始めている背景はこちらです)
「メッセやメールでいつでも相談可能」というものですが、人事に関することはどんなことでも相談にのらせていただいています。ご興味ありましたら、ぜひお声がけください。
実際に経営者の方からいただいているご質問は下記のようなものです。実際の文章は個別性が高いので、項目である程度分類してみました。
会社全体の未来や組織のつくり方。組織は生き物なので、課題は消えませんね。
・ビジョンやバリューの浸透方法
・「100人の壁」の乗り越え方
・大きくなった組織の縦割り問題の解決方法
経営チームを強くする方法。経営陣がワンチームだと強いですね。
・経営合宿のやり方
・役員直下の部長同士の関係性を良くする方法
・経営陣でのバリューのばらつきの解決法
リーダーの育成。どの成長企業でも聞く悩みです。
・中間管理職の育成
・成果は出るが退職が多い上司の変化
・女性管理職が増える環境づくり
・自信をなくしている上司との対話
働き方や活性化。カルチャーに関する相談も多いです。
・出社とリモートの運用方法
・全社総会の盛り上げ方
・社員のエンゲージメントを高める方法
・表彰の運用について
・より良い評価の方法
人間関係をどうよくするかなどの相談などもあります。
・対話に苦労する社員をどう育てるか
・チームの信頼関係を高める方法
・仲が悪い場合にどうするか
実際、このアドバイスに対する評判はどうなのかというと、使っていただいている経営者のみなさんからうれしい感想や反応をいただいています。
・週明けから早速活用してみたいと思います!
・先日ご相談したメンバーですが、課題を認識し前向きな状態になりました!
・いただいたポイント、早速取り入れたいと思います!
・今回も詳しくご回答くださり、ありがとうございました!
・曽山さんのご経験を少しでも追体験できて、勇気付けられます。
人事アドバイスをするときに注意していることがあります。それは、「サイバーエージェントのやり方を押し付けない」ということです。
人事は、経営戦略との一貫性が重要です。その会社のパーパスやビジョンがあり、ビジネスモデルや経営戦略があります。そこにつながるものでなければ、人事は絶対と言っていいほど機能しません。
もちろん他社の人事制度を学ぶことはとても大事で、私も常に他社の例から学ぶようにしていますが、他社から学ぶべきは「考え方」です。どんなに記事で良さそうに見えても、その制度だけを真似してもうまくいかないことが多いものです。
「考え方」というのはいくつかの要素に分解できます。
・その企業が向き合っている課題は何なのか(私は経営人事課題と呼んでいます)
・何が解決できれば良いのか(達成すべき目標や成果は何か)
・他にどんな選択肢があるか(目的が明確であれば、手段は複数考えられます)
解決すべき課題があり、その課題はどうなれば解決したといえるのかという目標を決める。そうなれば、普段から集めている他社の事例や自分のアイデアを引き出すタイミングです。他社の情報収集ができていない人は、自分の頭だけで考える必要があるのでどうしてもネタ切れが早くなります。
私が人事アドバイザーで気をつけているのは「まず考え方をお伝えする」ということ。どのように問題に向き合うと良いのか。どうやると最速の時間で解決に向かうことができるのか、なるべくポイントを数点にまとめたり、フレームにしてお伝えするようにしています。そうすることで、各社の状況に合わせて当てはめることがやりやすくなります。
その上で、サイバーエージェントの経験と事例をできるかぎりオープンにお伝えしています。そうすることで、「考え方」に加えて「選択肢」を増やすことができます。私はサイバーエージェントが20名程度のときに入社しているので、その時からずっと会社の変化を見ています。私が感じていたことや学んだこととともに、具体的な事例をお話しするようにしています。
くわえて、なるべくイメージが湧くようにブログや記事もご紹介するようにしています。たとえばある急成長企業の活性化のご相談の際には、サイバーエージェントが2000年(130人)の時の社長藤田の記事などもご案内しました。
人事制度の成功確率を上げるためのご相談の時には、私が制度設計のときに必ずやっている習慣「白けのイメトレ」などのブログを紹介しています。こういう考えを踏まえて、それぞれの会社の状況に合わせた考え方や具体的なアクションの選択肢をご提示するようにしています。
実際にどのような会社が参加されているかというと、圧倒的に「急成長企業」がほとんどです。上場前で急成長している会社もあれば、上場直後で事業成長に組織の成長が追いついていないという課題をお持ちの会社もあります。
急成長企業に必要な人事のポイントは「時短できる考え方と選択肢」。
フレームやポイントなどの「考え方」があれば、時短できます。そして具体的な事例をふまえた「選択肢」。課題解決を焦ると、目の前にポンと思いついたたったひとつのアイデアに固執し、空回りしがちです。選択肢を増やすことで、最も効果的なアクションを考えることもできますし、まさに時短もすることができます。
ちなみに、サイバーエージェントには「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」というパーパスがあります。
今回、人事アドバイザーをやろうと決断したきっかけこそ「サイバーエージェントレジット」というダンスチームと選手のみんなを応援したいからというものでしたが、成長意欲のある経営者とその会社のみなさんの成長を応援することでレジットも応援してもらい、一緒に飛躍したいと考えています。
プロスポーツチームの運営で熱量を社会に広げて、未来を切り拓く経営者の皆様の事業拡大のスピードを上げて情熱もって挑戦する人を社会に増やす。そんなお手伝いをすることで「閉塞感を打破」していきます。
人事を強化したい経営者や人事幹部の皆様、ぜひお声がけください。
TwitterのDMを開放していますので、資料などをお送りします。リプライももちろん大歓迎です。下記の情報などをご案内しています。
私自身にとっても、このアドバイスの経験が素晴らしい学びの機会となっています。一緒に考え、一緒に飛躍していきたいと思います。